岸田繁(くるり)
日本のポップス・シーンの歴史において、最も真っ当に評価をされている素晴らしいミュージシャン/アーティストが美空ひばりだとすれば、その逆はザ・フォーク・クルセイダーズだと思っている。それは、両者ともにポップスとして胸の深部まで突き刺さるものであるにも関わらず、前者は分かりやすくドラマにしやすいもの、後者は成り立ちや趣旨において説明の難しいもので成り立っているからだ。
本日休演という京都の現役大学生バンドは、そのサウンドの特異性から言えば、ザ・フォーク・クルセイダーズを想起させる。中東音楽やヨーロッパ由来のリズム、ドメスティックな歌謡性、若者ならではの屈折した仄暗い思想、京都の学生バンドならではのアンダーグラウンドなスカム感がうまく入り混じり、他にない先鋭性を感じるとともに、時代感も肌で感じられるセンスの良さを感じる。どこか懐かしさを感じるボーカリゼーションも魅力だ。そこはこれから大きな武器になっていくのかもしれない。
このアルバムに広がる世界はとてもユニークだ。ポップな音楽には2種類あって、ひとつは既聴感、そしてもうひとつは未だ知り得ぬものへの衝撃。このアルバムには幾つかのタイプの楽曲が収められているけれども、そのふたつを行ったり来たりしながら、透けて見えてくるのは飽くなき実験精神と、何かと繋がりたい若者ならではの欲求だ。そこは、とてもロックバンドらしい。
ザ・フォーク・クルセイダーズは、他と比べられることがなかった。何故なら彼らの音楽のオリジナリティーが、同時代の他のものに圧勝していたからだ。
そんなことを少しばかり思いながら、彼らが自らの音楽をどう発展させてゆくのか、末長く見守っていたいと思う。
@Kishida_Qrl
岡村詩野
おびただしい数の無垢な土着、いかなる風雨にも耐えうる洗練、虚無と紙一重の諧謔……それらを携えながら、ただただポップ・ミュージックという名の金砂子をめがけて身を投じられる無邪気さたるや。そして、どれほど果敢に冒険をしても最終的にロックンロールであり続けることのいたいけな愚かしさ、はたまた甘いロマンティシズムに寄り添える包容力たるや。
京都で活動するこの若き5人組は贅沢にもそれらの全てを内包し、でもそこに気づかぬまま、それらの全てを求めて今日も渇望している。さあ、あらためて紹介しよう――本日休演。新たな時代を創出するだろうこの野趣に満ちた豪放な蠢きが、今宵、第二章として不気味に脈打つ瞬間を聴き逃すな。
@shino_okamura
吉田ヨウヘイ(吉田ヨウヘイgroup)
ごくまれに「自分もこんな風になりたかったな」と本気で思わせるバンドがあって、本日休演はそういうバンドです。
ライブで共演する前に音源で聴いていた限りでは、まじめに神経質に音楽に取り組んでいる天才的な人達なのかなと思ってました。ライブを見たら、MCは凄く面白いし、曲調(とステージング)は信じられないくらい幅広いし、静けさと爆発力の両方があって、想像の斜め遥か上をいってました。ライブ後にお話した印象では、自然に面白いことをやったり高揚したりしてるんじゃなくて、彼らのショーマンシップみたいなものがそうさせている、つまりめちゃくちゃ頑張ってるんだろうなと感じて、余計好きになりました。
「眠れる夜の会」とか、名曲がいっぱい詰まったセカンドアルバム、ほんと最高です。アルバム聴くだけじゃなくて、ライブに定期的に行って、インタビューを読んで、みたいなサイクルを回すことによって、どんどん良さが分かってきて、より夢中になれるようなバンドなんじゃないかと思います。それだけの深みみたいなものが彼らにはある感じがします。まだあんまり話していないので定かではないのですが。
@yoheirecord
江添恵介(渚のベートーベンズ)
とんでもないレコードを聴いてしまった。
この本日休演「けむをまけ」はアフリカやインドやジャマイカなどの更にディープな場所へとたやすくワープさせてくれる。
一つ一つの音と言葉に皮膚がふやけるまで浸っていたい。
この名盤が同じ土地から生まれた事を誇りに思います。
@nagisa_no_btvs
安部勇磨 (never young beach)
僕がバンドを始めるきっかけになった一つが「本日休演」の存在です。
去年の夏に彼らのPVを観て、いてもたってもいられず、もんもんとしたもんです。
素晴らしい曲、アレンジ、歌、「なんだこれわ!」の連続でした。
DIYな匂いとともに、嫉妬するほどの才能を感じました。
新作「けむをまけ」聴いた瞬間にまたまた嫉妬しちゃった僕がいました。
本当に大好きなバンドです。
@neveryoungbeach
河村勇之介 (THE COINTREAUS)
おもしろい音楽になってなってきたね。一聴したところ、まとまりに欠け、洗練されてない音楽にきこえるのだが…うん、酒が入った状態や昼寝のあとなんかのふわっとした気もちの時に、再度聴いてみると印象は大いに異なってきたぞ。なんやらやたら壮大なコンセプト像が設計され隠蔽された上での音楽、なんじゃないかと疑ってしまうところが面白い面白い。
古今東西の偏屈なロックバンド達が目指したこと、日常と不条理の垣根をぐちゃぐちゃふにゃふにゃにするということを、どうやら彼らはけっこう高い次元で達成してるみたいだ、すごいね。ベタなたとえだが、「つげ義春」の漫画世界を想起する。
そしてね、ベースラインが全体を通して面白い。なんかもう、不親切で不適切で不健全な感じさえもするのだが、このアルバム全体のテクスチャーを間違いなく構成してる骨組みは(俺が聴く限り)ベースラインにあるね。頑なまでに和音を構成する上で必須なはずの三度の音程を曖昧にし、変態的(アバンギャルド)なクロマチックスケールやらおかしなテンションにこだわって調性をぼかしてるところが結局のところどこまでのところ意図的なのかが知りたくなってくるな笑。
音楽を始めたときの初心のままの気もちを忘れずに「ストイック」に音楽やってる連中がいるってだけで、この洒落臭い閉鎖空間的な「現代若者カルチャー」にたいする問題提起には十分なってんじゃないかな。俺もぼぉっとしてられないな。聴いていて、たのしかったわ、ありがと。
@les_cointreau
シャラポア野口
またこれは厄介なアルバムを…。
京都のボカっと広くて汚い某所で寝てた彼らは、その場所でたくさんの人たちがなんかしているのを見ていた。音楽もあった(なぜかドラムセットがあった)が、学生みたいな人たちが自分たちで設営して鉄管など組み立てて演劇なんかすることもできる妙な場所だった。
僕もそんなところで彼らを見た。そこで僕は初めて「裸のラリーズ」かって思うぐらいのギターを聴いたのだけれど、そのあとものすごい、なんか、「はっぴぃえんど」?みたいなことをしだすかと思ったら最後には舞台の上へケンカしに乗り込んで来た人間がいてびっくりした。どうやらそういうことになっていたらしい。
要するに彼らは演奏を頼まれた場所の特性や歴史をどこまでも汲もうとする人たちであり、その雑多でやたら広い空間で今まで行われていたこと、全てをやろうとしたのだ。現に彼らはラウンジのような空間でするととても良質なシティーポップをしたりもする。
そういう人たちがCDを作ると、遊びつくしてしまうことがわかった。ラフな音響で(というかミス音源?)、ああ今回はこういうアルバムなんだね、と思ってたらすぐ別の世界から来たような音を持ってきて、ついノリノリになってたら、スッと消えて謎の声が入って次の曲にいったら全然方向性が違う曲じゃん!
CDを一つの舞台空間として、さまざまなな種類の曲を作ってみて並べ、切り刻み編集してみて、楽しんでいる彼らのその様は、かわいい。僕たちは普段真っ白だと思っているCDなのに、あなたたちはすぐに木の陰のようなものを見つけて、かくれんぼしちゃうんだね。妙に根を詰めた世の中に、別のやり方を提供して、みんなで遊べるようにしたいね。
新作「けむをまけ」聴いた瞬間にまたまた嫉妬しちゃった僕がいました。
本当に大好きなバンドです。
@ashiyuu
入江陽(シンガーソングライター)
あやしい、不思議な組み合わせで、音が合ったり、ズレたりしています。
音ひとつひとつは、軽やかで、あっさりと、のびのびと鳴っているのですが、、
なにか、あやしい!!!でもなにか、ゴキゲンで明るい、無邪気です。
明るい、明るい、明るい。美しいです。
僕は、明るいものが好きです。
おいしいもの、みたいな感じです。
ぜひ聞いてください。
@irieyoo
【お知らせ】 本日休演ラジオ情報
東西の本休キッズへ。
電波に乗ってけむをまこう。
●TBSラジオ(東京キー局)
『荻上チキ・Session-22』
11/12(木)深夜0時台〜
DJ:荻上チキ、南部広美
ゲスト:岡村詩野
京都の大学生による音楽シーン特集。ライターの岡村詩野さんが本日休演を紹介するとともに新曲を流してくれます。
●α-STATION(京都)
『Imaginary Line』
11/15(日)21時〜
DJ:岡村詩野
ゲスト:本日休演 メンバー全員
新作から数曲かかります。この日は柴田聡子さんも登場します。
●FM802(大阪)
『MIDNIGHT GARAGE』
11/17(火)深夜1時台〜
DJ:土井コマキ
ゲスト:岡村詩野、小山内信介(SECOND ROYAL)
京都の音楽シーンを二週に渡って特集。
第一週目である17日の方で本日休演をご紹介、曲もおかけします。
●FM京都
α-Station 『Kyoto Air Lounge』
11/16(月)18:10~18:30
DJ:三嶋真路
本日休演メンバーが生出演します。
【LIVE】 本日休演レコ発情報
「けむをまけ」レコ発ライブ開催!
2/13(土)@京都磔磔
『COME TO TOWN Tour 2016,Welcome for 46 years』
出演:鈴木慶一 with マージナル・タウン・ クライヤーズ (あだち麗三郎、岩崎なおみ、佐藤優介、トクマルシューゴ、ダスティン・ウォング)
Guest:本日休演
OPEN 17:30 / START 18:00
前売 5500円 / 当日 6000円(ドリンク代別)
※学生割引有り(当日学生証提示で¥1000キャッシュバック)
チケット:e+、チケットぴあ、店頭(磔磔)
Pコード:285166
2/6(土) @京都UrBANGUILD
『入江陽 "SF" Release Tour 2016』
出演:入江陽 w/ 山本精一、もぐらが一周するまで、本日休演
OPEN 18:30 / START 19:00
前売 2800円 / 当日 3300円(ドリンク代別)
チケットは http://irieyo.com/contact から。
3/6(日)「けむをまけ」東京レコ発@渋谷7th FLOOR
『モクモクnight』
出演:本日休演 / 柴田聡子
OA:ボンボヤーズ
OPEN 18:00 / START 18:30
前売 2500円 / 当日 2700円(ドリンク代別)
チケットのご予約は
mirokunomiryoku@gmail.comまで。
もしくは
渋谷7th FLOOR( 03-3462-4466 )にて。
3/3(木)@代官山UNIT
『サンフジンズ対バン企画 "問診過注射2016"』
出演:サンフジンズ / 本日休演
OPEN 18:30 / START 19:00
前売 2500円 / 当日 2700円(ドリンク代別)
開場 18:30/開演 19:00
チケット:オールスタンディング¥6,480(税込)+1Drink代別途
※3歳以上有料
発売日:2/6(土)
お問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888 (平日12:00~19:00)